神を「人」と数えること
2023/04/08
-研究
過日、青柳まやさんから、論文の草稿を見てくれるよう頼まれた。青柳さんの論文は、『先代旧事本紀』の、ニギハヤヒの降臨神話について論じているのだが、そこに引用された「天孫本紀」の本文を見ていて、思わぬこと ...
象川(きさがわ)二題
2023/03/25
-研究
いま、ネット配信のカルチャー講座の収録を行っている。『万葉集』について、話している。次回の収録では、大伴旅人(おおとものたびと)を取り上げるのだが、その準備をしている中で、象(きさ)の小川について書い ...
団塊の世代から
2023/02/18
-研究
世代という言葉は、親から子、子から孫へと移行するそれぞれの代、というのが本来の意味で、その期間は、大凡(おおよそ)30年とされる。一方、同時代に生まれ、共通の価値観や思考をもつ人びとを、その言葉で呼ぶ ...
研究者の文体
2023/01/02
-研究
私の書いた本が、一般の読者の目に触れることは、残念ながらあまりない。 AMAZONのカスタマーレビューなどを見ても、感想が寄せられるのは、ごく稀(まれ)である。 先日、偶々(たまたま)、私の『古事記私 ...
里見弴の「椿」
2022/12/17
-研究
知人のNさんから、長野の信州新町の有島生馬記念館に立ち寄った、というメールをもらった。有島三兄弟の資料がいろいろと保存されているという。Nさんのご主人は、三兄弟の一人、里見弴(さとみ・とん)に私淑して ...
千早振る
2022/11/20
-研究
昨日(11月19日)の午後、紀尾井ホールで催された、「第十回 青山よかちょろ落語会」を聴きに行った。青山高校落語研究会のOBたちが演ずる会である。OBといっても、演者の大半は、すでに八十路を越えており ...
……させていただきます
2022/11/16
-研究
近年、耳障りに感じられる言い回しが、標題にした「……させていただきます」である。 使う側は、丁寧な言葉遣いだと思っているのかもしれないが、時に、おかしな使用例もあったりする。 過日、死刑をめぐる軽口放 ...
平曲への疑問・続
2022/11/06
-研究
先のブログ「平曲への疑問」の補遺になる。 先のブログでは、狂言の「平曲」について記したが、少し気になることがあったので、「狂言記」を開いてみた。新日本古典文学大系『狂言記』である。 「狂言記」(正編・ ...