朝起きて、ラジオを付けたら、ジローズの「戦争を知らない子供たち」が流れて来た。
それで、今日は終戦の日だと気づいた。
「戦争を知らない子供たち」は、1970年の歌で、広義の反戦歌と見てよい歌なのかもしれない。ただ、大学闘争が挫折し、ベトナム戦争を背景とする時代状況の中、甘さのある(甘すぎる?)歌詞の背後に、どことなくもやもやとした鬱屈感も漂っているように思われる。世代的な共通性があるから、そうした歌の雰囲気はよくわかる。作詞は北山修、作曲は杉田二郎(ジローズの中心)である。
この歌には、大昔から気になるところがあった。朝、久しぶりにこの曲を聴いて、それを思い出した。冒頭の「戦争が終わって」の「戦争」のアクセントである。「せんそう」の四文字のアクセントが、高高低低になっている。これへの違和感である。「戦争」のアクセントは、低高高高(あるいは高高高高)だろう。
作曲の杉田二郎は、関西人らしいから、ひょっとすると関西風アクセントなのかと思って調べてみた。しかし、関西風アクセントでも、「戦争」は、高高高高らしい。すると、あの歌のアクセントは、どこから出てきたのだろうか。
歌にとって、歌詞の言葉のアクセントは重要である。こんなことは、言うまでもないことなのだが、それだけに、あの歌の冒頭にはやはり違和感を覚える。この歌を歌ったことがないのは、そのためかもしれない。