インフルエンザに罹った。先のブログに、軽井沢大賀ホールで「メサイア」を聴いたことを記したが、東京に戻ってから、喉の様子がどうもおかしい。桔梗湯エキスを飲んだり、市販の風邪薬(アセトアミノフェン配合)を服用したりしたが、なかなかよくならない。家内も喉がおかしいという。それで、前々から約束していたフィレンツェ大学のS先生との会食をお断りした。もっとも熱はずっと平熱のままだったから、インフルエンザに罹患しているとは、まったく考えもしなかった。一昨日になって、微熱の兆候が現れたので、近所のお医者に診てもらい、検査をしたら、インフルエンザA型の結果が出た。微熱程度なのは、風邪薬を服用していたためだろうと言われた。
それで、家内ともども、まだ回復はしていないのだが、明け方、おかしな夢を見たので、ここに記すことにする。イタリアのレストランの夢である。
何日も通っていた、地下にある小さなレストランに、明日、帰国するというので、残った10ユーロほどをもって食べに行く。いつも頼む料理は、お金がないから付け合わせを除いてくれ、と言って待っているうちに、円形に揚げた何かのフライが出てくる。これは、いつも頼む料理とは別物である。500円玉くらいの大きさで、白い皿の上に七、八つ載っている。会話はなぜか英語である。私も頭の中で単語を探しながら英語をしゃべっている。いつの間にか、隣のテーブルに恰幅のよい男性が座っている。イタリア人で、日本語の教師だという。小さな女の子も一緒なのだが、女の子は床に座って、カードで遊んでいる。そこで目が覚めた。料理の名前も、夢の中でははっきりしていたはずなのだが、まったく思い出せない。
こんな夢を見たのは、S先生との会食をお断りしたためであるに違いない。ただ、S先生は日本人の女性である。だから、夢とはまったく一致しない。頭の中で単語を探しながら英語をしゃべるというのも、それが夢の中で生じている現象だけに、実に不思議である。
インフルエンザは、大賀ホールで感染したように思う。私の隣席の中年の男性が、マスクはしていたものの、ずっと咳き込んでいて、何だか嫌な予感がしたからである。私もマスクをしていたから、もしそこで罹患したのなら、かなりの感染力である。皆さまも、御用心下さい。