数ヶ月前から、mastercardを騙る詐欺メールが頻々と届く。その度ごとに「受信拒否リスト」に入れるのだが、一向に止まない。第一、私はmastercardの会員ではない。送信元のメールアドレスを調べてわかったのだが、すべて異なっている。中には、末尾がcnの中国のアドレスも混じっている。これでは、いくら「受信拒否リスト」に入れても、止まないはずである。私の場合、パソコン、ipad、スマホの全てに届くから、一々「受信拒否リスト」に入れて、処理するのもなかなか面倒である。他のカード会社を騙る詐欺メールも来ないわけではないが、これは一度「受信拒否リスト」に入れておけば、その後は自動的に「迷惑メール」に分類される。
なぜmastercardの詐欺メールを送る集団(一つか複数かも不明だが)だけが、こんなにも膨大なメールアドレスを保持しているのか。一度、そのアドレスをコピーし、その詐欺メールのアドレス宛に、「馬鹿野郎」と書いて、私の別のメール――これは以前の勤務先の大学のメールだが、そこから送ろうとしたことがある。驚いたのは、相手に送信できないばかりか、私の大学のメールが使用できなくなってしまったことである。大学のメールはgmailだが、おそらく詐欺メールのアドレス等の情報が、セキュリティシステムのどこかに記録されており、それに関連するメールは強制的に排除される仕組みになっているらしい。怪しいアドレスをコピーして、メールに貼り付けたのがいけなかったのだろう。その後、あれこれ操作して、何とか使用できるように回復できたが、gmailの防御体制の高さが、よくわかった。それに比べると、日常使用しているocnは、ほとんど笊(ざる)状態である。
もちろん、ネット上では、mastercardも、詐欺メールの警告を掲示している。だが、送られて来る詐欺メールのアドレスが、ことごとく違っていることについては、何も触れられていない。それで、mastercardの見解を尋ねようと、そのHPを見たが、どこにも連絡先がない。これも驚くべき防御体制の高さである。HPには、企業の社会的責任を堂々と謳っているのだが、直接の責任でないことは明白ではあるものの、これも広い意味では社会的責任を負うべき事象の一つではないかと思うのだが、どうだろうか。