雑感

胃の内視鏡検査

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先日、人間ドックを受診した。そこで困るのが胃の内視鏡検査、俗に言う胃カメラである。極度の緊張症であることがわかっているので、この内視鏡検査は、ずっと以前から厭だと思っていた。血圧測定にしても、平常は収縮時120前後なのだが、人間ドックのような場で測ると、異常に高くなる。しかも、測れば測るほど高くなる。先日も154と出たので、もういいからと言って止めてもらった。

そこで、内視鏡検査なのだが、あんなものを飲み込めるはずはないので、従来は鎮静剤を用いてやってもらっていた。大昔、胃に異常を感じたことがあって、明治神宮前の某クリニックで受診したことがあるのだが、捕物帖の主人公に似た名をもつO先生は、若い頃にアメリカで研修を受け、鎮静剤を用いた当時最新の内視鏡検査の方法を習得、それを日本で普及するのに貢献した、いわばその道の権威である。だから、何の苦痛もなく、検査を受けることができた。気持ちがいい、というのは語弊があるが、うつらうつらしているうちに検査は終わっている。そんな具合だった。

だから、人間ドックでも、ずっと鎮静剤を用いた検査をお願いしていた。ところが、ここの人間ドックでは、鎮静剤を用いた検査は原則70歳までと定められている。しかし、「原則」とあるのを楯に取って、その後も、予診の先生に頼み込んで、何とか例外として認めてもらっていた。ところが、昨年、75歳の後期高齢者になったら、この例外が一切認められなくなった。どうやら、検査後のボンヤリ状態が、階段転落などの重大な事故を将来しかねないとする危惧があるらしい(事故は実際にも起こっていたのかもしれない。人にもよると思うのだが)。

それで、昨年、初めて鎮静剤なしで検査を受けた。最初にも述べたように、極度の緊張症で、それは担当の医師にも伝えてあったはずなのだが、内視鏡がどうにも喉を通らない。医師も焦ったのかもしれないが、「もっと力を弛めろ」と何度も叱る。ついには、一度入りかけた内視鏡を引き抜き、もう一度、今度は無理矢理にねじ込んだ(というのは私の主観的な印象だが)。麻酔はしているものの、ずいぶんと痛かった。やっとのことで検査は終わったが、唾液に血が混じっている。喉の痛みも残っている。帰路、それが気になり、また人間ドックに戻り、事情を話して診てもらったら、二、三日で治るはずだと言われて、家に戻った。なるほど、それはその通りだった。その時対応にあたった看護師の女性は、以前、研修でO先生の講演を聴いたことがあると話してくれた。

このトラウマがあるので、今回の検査も厭だった。昨年の体験を予診の先生に伝えたら、通常径ではなく細径の内視鏡を使い、担当も、ここでもっとも評判のいい先生にしてくれるというので、覚悟を決めて受けることにした。
なるほど上手な先生で、一度は喉に引っかかりそうになったのだが、こちらの緊張感をたくみに弛めつつ、うまく検査を終えてくれた。
この内視鏡、細径でやっとなのだから、鎮静剤なしでは通常径などとても無理である。近頃、アニサキスが胃壁に侵入する被害がよく報道されるが、あのアニサキスも内視鏡を用いて除去するらしい。あれも鎮静剤なしかもしれないから、そうした場合、私などどうなるのだろうと思う。

以上は、まことにつまらぬ、まるで中学生あたりが書くような感想文である。しかし、記録に留めておきたいという思いもあるので、あえてここに載せることにした。

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