英語の学習新聞“the japan times alpha”を読んでいたら、マッコウクジラが、きわめて高い言語コミュニケーション能力を備えた哺乳類であることが証明された、とする記事が載っていた。
以前のブログ「古典の危機」に記したように、森の樹木でさえ、互いに会話し、一つの共生社会を形成しているくらいだから、クジラがそうした能力を持っていても、何の不思議もない。
私が気になったのは、マッコウクジラが、英語名でsperm whalesと呼ばれていることである。私の乏しい英語の知識では、spermは精子、精液である。手近な英和辞典を開いても、それ以外の意味は出てこない。なぜこんな名がついているのか。
さらに調べてその理由がわかった。マッコウクジラの頭部から取れる白濁色の鯨蝋(げいろう)が、精液に類似するところから、そう呼ばれるようになったという。鯨蝋がどのようなものかは、知らない。
そのついでに、マッコウクジラのマッコウの名についても、wikipediaで調べてみた。マッコウクジラの腸内にまれに生じ、外部に排出された結石が「竜涎香(りゅうぜんこう)」であり、その香りが抹香(まっこう)に似るので、マッコウクジラと呼ばれるようになったという。
sperm whalesにせよ、マッコウクジラにせよ、その名の由来は、およそ想像外のことだった。年を重ねても、知らないことは、余りにも多い。そのことに呆れている。